健康診断の結果や方法がよくわかる | チェカプー
血清を調べ疾患を調べる!免疫学的検査や腫瘍マーカー検査も解説

血清学検査と腫瘍マーカー検査を解説

凝固した血液をしばらく置いておくと、血清と呼ばれる透き通った薄黄色の液が出てきます。この中に免疫物質や腫瘍マーカーなどが含まれていたら、体のなかに病原体や悪性のできものが潜んでいるかもしれません。感染症や癌などの診断には欠かせない、血清学検査と腫瘍マーカー検査を解説します。

血清を調べると何が分かる?

血清=毒ヘビに咬まれた時に使う「薬」というイメージがあるかもしれませんが、血清とは私達の体を流れる血液のなかに必ず含まれている成分のことであり、この液体成分を調べるのが血清学検査と腫瘍マーカー検査です。それぞれの検査でどんなことが分かるのかを詳しく解説していきます。

免疫反応を調べるのが、血清学検査です

抗体(免疫)は、体内に細菌やウイルス(抗原)が侵入した時に、これらと戦うために作られる物質です。

この抵抗物質が血清の中にどれくらい含まれているか、どんな種類のものが含まれているかを調べ、感染症や免疫異常などの病気の診断に役立てるのが血清学検査です。

なお、血清の中に抗原を入れてどれと結びつくかを調べる「免疫反応をみる」検査であるため、免疫学的検査とも呼ばれています。検査項目やそれぞれの基準値、基準値外の場合に考えられる病気などは下記を参照してください。

CRP

CRPとは、炎症や組織が破壊されたりした時に現れるタンパク質のことです。基準値は0.3mg/dl以下ですが、基準値以上であった場合は、体内に肺炎球菌という肺炎を引き起こす菌が侵入している可能性があります。

RAテスト

リマトイド因子の有無を調べるのがRAテストです。このテストは、膠原病の中でも特に多い慢性関節リウマチを診断するためのものです。基準は陰性ですが、陽性反応が出た場合は関節リウマチのほかSLEなどの疑いもあります。

抗核抗体

抗核抗体とは自己抗体の一つであり、体の細胞や組織に障害をおこす膠原病などの場合に発生します。40倍未満が基準値ですが、この値を大幅に上回っていたら、リウマチやSLE、シェーグレン症候群、慢性甲状腺炎などの病気が考えられます。

非特異的 IgE

アレルギーの診断や、経過観察のための検査が非特異的IgEです。IgEは免疫グロブリンの一種であり、基準値は170IU/ml以下ですが、基準値よりも高かった場合はアレルギー性疾患や寄生虫疾患などの可能性があります。

特異的IgE

特異的IgEとは、アレルギー性疾患の原因となっている物質を特定するための検査であり、基準は陰性です。さまざまな種類のアレルゲンとIgE抗体を反応させて、どれに対して反応が起こるかを調べていきます。

HBs抗原・抗体

HBs抗原が陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染中であることを示しています。なおHBs抗体が陽性の場合は、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあり、すでに免疫ができていることを表しています。

HCV抗体

C型肝炎ウイルスに感染していた場合にできるのがHCV抗体です。ただし感染していてもしばらくは抗体が現れずに陰性と判定されてしまうことがあり、判断の難しい検査です。

HIV抗体

後天性免疫不全症候群(エイズ)に感染しているかどうかを診断するための検査です。同じ検査を2度行ってどちらも陽性と判定されたら、別の検査で更に調べます。そして別の検査でも陽性であったら、HIVに感染していると確定されます。

ASO

ASOとは溶血性連鎖球菌に感染したときに産生される抗体のことであり、基準値は120倍以下とされています。なお溶血性連鎖球菌が引き起こす感染症には、扁桃炎や咽頭炎、中耳炎や猩紅熱など、さまざまなものがあります。

梅毒血清反応

梅毒とは、代表的な性感染症の一種であり、トレポネーマ・パリダムという微生物によって引き起こされる病気です。検査の方法にはSTSとTPHAの2つがあり、どちらも陽性であった場合は梅毒の可能性が高いです。

悪性腫瘍の産物が、腫瘍マーカーです

腫瘍とは、体の細胞や組織の一部が過剰に増えることによってできる塊のことです。腫瘍には良性と悪性がありますが、このうちの悪性の腫瘍のことを一般に癌と呼んでいます。

悪性腫瘍が体のどこかにできると、特殊な物質をたくさん産出して血液の中に混入するのですが、この物質がいわゆる腫瘍マーカーです。

陽性と判定されたら癌の疑いあり

腫瘍マーカー検査は、血清中に悪性腫瘍から産み出された腫瘍マーカーが混じっていないかを調べるための検査です。採取した血清にモノクロール抗体という試薬を入れ、腫瘍マーカーとどれくらい結びつくかで調べます。適量であれば陰性、基準値を超えていたら陽性と判定され、癌の疑いがあります。

  • <健康診断のイロハ>定期・雇用時・注意事項や結果の早見など
  • <色々ある健康診断!>自己・学校・職場の場所別から特定系など
  • <もっと詳しく検診>ドックや癌(がん・ガン)・婦人系の健康診断
  • <健康診断・検診結果のわかりやすい説明>測定方法・用語解説・基準値・病気の種類など